2019年8月17日土曜日

DCC or Maerklin: That is the question - DCCかメルクリンか、それが問題だ

なんとなしにメルクリンに手を出してみたところ、良い意味でおどろきました。


まず、システムが簡便。
難しいことを考えずにサッと遊ぶことが出来る。食卓を片付けて、線路をパチン、パチンと繋ぎ、好きな車輛を線路に載せたらすぐに走らせられる。デコーダー付きのポイントには何の配線も要らない。片付けるのもその気になれば比較的短時間で済む。

これまでメルクリンと言って思い浮かんだのは車輪の間の不格好なシュー。
でも走らせてみたら全く目立たなかった。



メルクリンに手を出すまではこのシューが嫌だったが、
車輛を線路に載せて見たら全くと言って良いほど気にならなかった。枕木の上の第三軌条もほぼ気にならないレベル。
むしろ気になったのは、シューと第三軌条がこすれあう音の方。
そういえばミニチュアワンダーランドの車輛が聞きなれない「かすれた音」を出しながら走っていたのはこのせいか、と今になって納得。



金属のレール同士は直接結合されず、道床同士が電気的な接続をしている。

肝心のデジタル制御は、二線式のDCCでやれることは当然メルクリンでもやれる。
しかも至極簡単。
DCCを始めた時の苦労が嘘のようです。



最も基本的なコントローラーでもポイントの切替えが出来る。卓上でデジタル制御を楽しむには十分。
レイアウトで複数の車輛を制御したり自動運転をするのであればコマンドステーションと呼ばれる上級機等に将来変えることもできる。
車輛は線路に置くだけでコントローラーが自動で認識するので、面倒な設定なしに直観的に遊べます。

その他にも、客車のボディーを外す手順など、多くがシステム化されている。
例えば、客車の室内灯を自分で入れてみましたが、もっとも気を遣うボディーの取り外しが簡単で拍子抜け。



画面右にある黒い幌がボディとシャシーをロックするシステム。
前後の幌を外すと比較的簡単にボディーが外れる。総じて難しいことを考えずにデジタル制御の鉄道摸型をひと通り楽しめるよう工夫されている。これはとても重要なことだと思う。欧州で高いシェアを維持している理由がわかります。

わずかに短めに縮尺されている客車も悪くない。
360Rのカーブをスムーズに走れることは当たり前として、模型を上から眺めた時に妙に胴長に感じる違和感、あれが無い。
模型化にあたっての縮尺の微調整は鉄道模型に限らないことだし人間の記憶や思い入れに違和感の無いリアリティーは(個人的には)歓迎です。



いつでも好きなときに引っ張り出してテーブルの上で走らせられる、ライトもサウンドもポイントも難しい事を考えずに楽しめる。

HOサイズのデジタル鉄道模型を走らせる上で何を重視するのか(は人それぞれ)。

私のような人間にはぴったりのデジタル鉄道模型でした。

2019年8月11日日曜日

Japanese Summer Festival - 日本の夏


お盆休みに、冷房の効いた部屋でのんびり鉄道模型を楽しむのもいいけど、そればかりもどうかと思い、近くでやっている夏祭りをのぞいてきました。


子供神輿ですが大人も手伝ってなかなかの迫力。
暑さも吹き飛ぶ!


日本の夏、いいね。
(カンパイ!)





2019年7月20日土曜日

Tramway de Le Havre - トラムのある風景


少し前ですが、ル・アーブル、という街を訪れました。
フランス南西部、セーヌ川の河口に面する港町です。
港町は好きです。



この町は印象派の画家として有名なクロード・モネが少年時代を過ごし、また印象派の名前の由来となる絵を描いた事でも有名な場所だそうです。

印象・日の出


街の海沿いはビーチになっていて、1年を通じて日光浴を楽しむ老若男女の憩いの場となっています。



古い町は大戦中に破壊されてしまったそうですが、今では戦後に復興された計画都市が世界遺産になっています。




その世界遺産の街にはモダンなトラムが広い通りに沿って走っており、街の雰囲気ともよく調和しています。いいなあ、としみじみ思う。


手入れの行き届いた公園も美しい。



トラムの走る路面にはところどころ芝生の場所があって目にもやさしい。
(夏場の芝刈りはどうしているのだろうか)



日本の都心の鉄道・地下鉄ネットワークは色々な意味で本当に凄いと感心するけど、一方であれに乗るとなぜかすごく忙しい気持ちにさせられる。

時にはトラムに乗って、携帯電話の画面ではなく、街の風景を眺めながら、ゆったりとした気持ちで移動してみたいものです。

2019年5月1日水曜日

Rail Car (KLV 12) - 軌道車


以前から気になっている「小さなHO」があります。


そのうちの一つ、KLV 12です。

お店で見つけて、すぐに飛びついて買ってしまった。
この小ささなのでサウンドはありませんがDCCで、スロー運転も大丈夫

Brekinaという、主にHOのミニカーと鉄道模型、それも少し古い時代のモデルに特化したメーカーの製品。


軽い二軸単行車輛は集電に苦労することが多い、と思いますが、このKLV12にはキャパシターが内蔵されており、ポイントなどの瞬間的な停電でまごつくこともありません。

実物のKLV12はフォルクスワーゲンの水平対向エンジンを積んだ軌道車で、保線要員の移動などに使われていたようです。

小さな車輌。
とにかく可愛い♪

2019年3月26日火曜日

The Great Train Race


先日、日系航空会社の飛行機に乗った際、機内ビデオで英BBCの人気自動車番組である(であった)Top Gearをやっていました。


2009年に放映されたもので、自動車番組ではあるもののサブタイトルが ”The Great Train Race” となっており鉄道と自動車を競争させるようです。

案の定、LNER(ロンドンアンドノースイースタン鉄道)の高速蒸気機関車A1型に対し、同時代に最速と謳われていたジャガーXK120、同じく当時市販バイク最速のヴィンセント・ブラックシャドウが、よーいどん!でロンドンをスタートしてどれが一番早くスコットランドのエディンバラにたどり着けるか、という内容。

A1型蒸気機関車トルネード号
愛好家団体が当時の設計図を基に2008年に新たに作りなおした車輛


最高時速200キロのジャガーXK120
この3人がバイク、自動車、そしてA1型に乗って競争する

車とバイクのルートは1949年当時にあった一般幹線道路を使い、現代の高速道路は使わない設定。

ブラックシャドウ
1949年(昭和24年)製とは思えないほど完成されたバイクだと思います。

おそらくイギリスの鉄道(模型)に興味のある方には既知のテレビエピソードだったのでしょうが、個人的には初めて見るエピソードだったので、約1時間の番組を機中で存分に楽しませてもらった次第。




番組内では人力で給炭する様子や、時速110キロで走行中にホイールスピンする場面、そしてなにより美しいイギリス東海岸を疾走するA1型蒸気機関車を観ることができます。



top gear the great train raceで動画の検索をするとBBCのホームページで4つのパートに分割されたこのビデオを観ることができます。

但し中間駅からの発車シーンで力強くホイールスピンさせながら加速するA1トルネードの姿がカットされていたのは残念。

イギリスは山らしい山が無く、緩やかな丘がうねるような地形が多い。
一般道の制限速度は時速約100キロで、幹線道路には信号もほぼないため、
こんな景色の一般道をちょうど良いスピードで延々と走ることができます。

なお、A1 トルネードの模型(OO)はホーンビィとブランチラインのそれぞれが扱っているようです。

2019年3月16日土曜日

ハンブルク Hamburg 


ハンブルク市庁舎

少し前になりますが、ドイツ北部にある美しい港町、ハンブルクを訪れる機会がありました。

海岸線からは100㎞以上も内陸にありますが、れっきとした港町です。水の豊かなエルベ河をつたって沢山の船がハンブルクまで上ってくるのです。



アルスター湖

昼下がりの街を散歩していたら、噴水に虹がかかっていてとてもきれい。遠くには中央駅に向かうICEも見えます。



ミニチュアワンダーランド(鉄道模型ワンダーランド)
閉館時間は比較的遅めですが季節や曜日によっても変わりますので
訪れる前に予め調べておいた方が良さそうです。

有名なミニチュアワンダーランドにも行ってきました。
欧州を中心とした各地域のレイアウトが作られているのだけれど、いろいろな仕掛けと演出がユーモラスで楽しい。

これらの機体もやがてランウェイまでタキシングした後に飛び立ちます!

何より自動車や飛行機など「鉄道以外」の車輛や仕掛けが忙しく動きまわっているので、線路を走る鉄道だけがレイアウトの中で「浮く」こともない。



夜の駅前の風景ですが、そこかしこに小さなドラマがあったりします。

むしろ鉄道は自然と風景に溶け込んでその他の仕掛けを引き立たせるために存在しているかの様にも見えました。


これは北米大陸ですね。Double Stack Trainが走っています。
手前のハイウェイもやがて事故による渋滞が発生したりと忙しい!

何か、鉄道模型好きの葛藤、あるいは自問自答を見せられた様な気がする、不思議で楽しいレイアウトでした。